金峯山寺塔頭
脳天大神 龍王院
御示現
脳天大神様は金峯山寺初代管長 故 五條覚澄大僧正が霊威感得されました頭脳の守護神であります。覚澄大僧正はお瀧のある修行の場所を探し求められる中、現在、大神様が鎮座されている谷がその最適の場所であると考えられ、その後、行場の開発に取り組まれることとなりますが、その最中頭を割られた蛇に遭遇され、それを哀れに思われて丁寧に経文を唱えられ葬られました。その後、その蛇が何度も夢枕に立たれお礼を言われます。最期には「頭の守護神として祀られたし」と云う霊言を覚澄大僧正は聞かれます。また、それと同時期に蔵王権現様から「諸法神事妙行得菩薩(しょほうしんじみょうぎょうとくぼだい)」と云う御霊言も授かられます。実際に形として現れてこられたのは頭を割られた蛇でありますが、蔵王堂(ざおうどう)のご本尊蔵王権現様が姿を変えて出現されたのであります。その後、昭和26年に現在の場所にお祀りされたのであります。
諸法神事妙行得菩提
諸法は一切の仏法、神事は神道で神様の事であります。仏様も神様も両方とも拝むのが、修験の根本の教えであって、どちらも妙なる行法であり、さとりの道であります。つまり、この御霊言には、すべての教え、すべてのさとしが含まれているのです。
「諸法神事妙行得菩提」とお唱えすることにより、正しい方向、正しい信仰へと導かれ、仏様も神様も必ず迷える吾々をおたすけ下さるのであります。
オン ソラソバテイエイ ソワカ
この御真言は弁財天の御真言と同じであります。弁財天はインド伝来の神であります。ソラソバテイエイは古代インドの代表的河神であります。水には諸龍が住むと言われており、また、吉野山から大峯山山上ヶ岳(さんじょうがたけ)までは一つの龍体であると説かれております。脳天大神様もこの龍体に密接な関係がありますので、このご真言とされたのであります。
首から上の守り神
頭は人間にとりまして非常に重要な部分です。脳天大神様はその最も大切な処を守護し、頭の病気や学業試験などの願い事を成就して下さいます。
また、そればかりでなく、あらゆる苦しみを救済して下さり、願い事も叶えて下さいます。